2009年2月14日土曜日

カーニバルの写真



2月13日
予想外に、カーニバルの初日が明日からで
ちょっと気抜けしたが、まそれはそれでよし。

今日は、サンマルコを抜け、ビエンナーレ会場付近まで歩き
話には聞いていた海軍博物館を見る。
塩野七生さんの著書で歴史を読んでいたので
それなりに、面白かった。
後、ジュデッカ島へ渡り
一昨日?、その店が開店前で食べ損ねたスカンピとルッコラのリゾットを
イカの墨煮とともに頂く。
このリゾット、一昨年この店で食べた後、
僕にリゾットのマイブームを起こさせた一品である。
美味しかったが、イカの墨煮は塩が強め
いかにも地元料理と言う感じ。
だが、旅の食事は楽しみの、一・二を争う項目。
しかし、食べるためには「腹」にスペースを空けておかねばならず
これ、結構大変と言うか、努力がいるのですわー。
朝御飯、ブッフェでいい気になって食べ過ぎると
昼飯が食えない&太る。
この辺り=ヴェネツィアが起源のティラミス(すごく美味しいが、大きい)を
食べると太る?、マズイよね。
などなど、カロリーコントロールと言うかマネージメントと言うか、
大袈裟に言えば「命がけ」のB級グルメ道。
今晩は、ハムも惣菜もなしのワインのみ。
toscana産Antinoriがあんまり美味しいので
明日も、日本の半額以下で買えるそれを
スーパーで買ってこようねっと、、、夫婦の会話、
その代わり?、明日の朝は、朝食ブッフェ控えめにしておいて
お昼は、どこで何を食べる?
もう一軒、行き残したレストランもあるし、、、、
ある意味と言うか、傍目から見たら贅沢ですよね、こんな旅行。
僕だって、さすがにこのホテルのゴージャスな朝食を食べていて思いました。
でもネ、僕には「なすべきこと」、(篤姫流に言うと)「役割」として
ここ、ヴェネツィアに来ているという意識があるのです。
もちろん費用は、それなりにかかっているけれど、
ビジネスという意味ではなく、仕事。
確かに楽しくもあるけれど、「せねばならぬこと」と思っているわけです。

お土産?誰あてというわけで無く、
ちょうど、ハワイ土産のマカデミアン・ナッツ・チョコレートのように
インスタント・リゾットと、ブロード(スープの出汁)を、
結構大量にスーパーで買った。
想定している対象は、
イタリア語の黒米を翻訳してくれた=Hysさんはリザーブドとして、
新婚のCちゃん夫妻など?
(ダンナ様のM氏、マスケラに大変ご執心だったが、あれも好みがあるから、、、、)
いずれにせよ、
インスタントのリゾットや、イタリアのクノール他のスープ(ブロード)を楽しんでくれる人、
そうはおりますまい!
後は、スタジオを訪れた早い者勝ちとなるだろう。
ターゲットは、B級グルメ班になる。
自分達は、女房が70%オフのバーゲンで洋服数点。
僕は、50%オフ28000円ぐらいの仕立てのいい皮のコート(アルマーニと同型)を
見つけたがサイズがちょっと大きく、涙を呑んだ。
さて、一杯ワインを引っ掛けてちょっと眠って、夕方の出陣とするか!
夕方の出陣は、結局「ゲットー」散策と女房のお土産漁り。
そう言えば、「ゲットー」って言葉=ユダヤ人居住区を指すのだが
その由来は、初めてヴェネツィアに作られたゲットー。
郵便制度や、為替の制度もヴェネツィアが最初だと聞いている。
日本との関係で言うと、
「黄金の国ジパング」と日本を紹介した東方見聞録のマルコポーロはヴェネツィア人。
日本で一番人気のあるクラシック音楽=ヴィヴァルディの「四季」は
ヴェネツィア人=ヴィヴァルディの作曲である。
ヴェネツィアは、現在人口3万人、
過去最大時で人口12万人の小さな島国=都市国家だが、
その遺したものは意外と大きい。
ヴェネツィアをイタリアの一都市だと思ってはイケない。
ヴェネツィアは、1000年続いた共和国なのだ。
ジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ」、
僕はその共和国(レイヤ姫の国)像、このヴェネツィアをイメージしていると見ている。
ビザンチン様式のドーム建築風宇宙建造物の間、空中を流れるように進む宇宙船は
まさに、サンマルコ寺院をのぞむ大運河を行く船の群れそのものだからだ。
そして、アンドリュー・ロイド・ウェッバーの「オペラ座の怪人」。
怪人のマスク、仮面舞踏会、地下のゴンドラのようなボート
すべてのモチーフは、ここヴェネツィアにある。
逆に、僕をここヴェネツィアに誘ったのは
「オペラ座の怪人」のマスカレード=仮面舞踏会のシーンだった。
その後、サンマルコ偵察に出たが観光客増殖中、
本気モードのカメラマンも。夜になるとだんだん目立ってくるのが、
アメリカ人と思しき英語族。
もちろん、リアルト・サンマルコ間の超細いメインストリート=メなんとかって通りでは
我が同胞と重なることも多いし
リアルトが終点のヴァポレット(リアルト終点は珍しい)で、
同胞おじさんおばさんグループに、「ココで降りないで下さい」と
「分けのわからぬこと」を言っている添乗員さんがいたり、、、
さ、勝負は明日!、って何の勝負?
2月14日朝、今日はバレンタインでーだった。
起き出して、朝飯の前ふとPCを開いて見ると
一昨年ヴェネツィアでの写真の控え全カットが、残っているのを発見。
ざっと目を通すと、自分で言うのも変だが
恋しいヴェネツィアを再訪した、「切なさ」が伝わってくる。
写真から、自分を見ると言う体験。
翻って、今年の写真は?、、、リアルタイムなので判断できないが微妙。
一昨年の写真を見た訳は、
カーニバル=マスケラの写真、
どんなのをどれぐらい撮ったのかに興味があったからだが
意外な発見だった、
つまり自分を見つけるために写真を撮る。
これは面白い。
今、午前中の部から戻った。
朝、ヴァポレットに乗るといきなり、扮装のおねーサンがいる!
こんな朝から!チビで太っちょだが、
僕のアドレナリンは一気に放出。
サンマルコまでの船の中、何枚か撮りながら気づいたことがある。
扮装のオネー様方を、よくある「運河にゴンドラ」バックなどで、
美しく撮るのは、当たり前。
あの人達は、みんなに見られることを望んでにココに来ている。
つまり、ある意味孤独なピエロなのだと、、、
そう思うと、俄然撮り方が変わってくる。
いわゆるプロが、まるでヴェニスフォトコンテストに応募するような
美しい写真を撮るのとは、違った目線で
まさに、仮面下の人間、その心理を撮るぐらいのつもりで(大袈裟だが)
カメラを構え、撮ることにした。
サンマルコ広場には、既に何組もの仮装人たちが徘徊しており
とりあえず、プロの技で前に出て、先ほどの気分で撮りまくった。
この後、ネットにアクセスし
ワインを引っ掛け、昼寝をして
4時過ぎには、夕方の部へご出勤だ。カッコイイ写真は撮らない!

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