ベネツィアのカーニバルには
2006、2007、2009年と、すでに3回行っている。
何がそんなに魅力なのか?、、、んーん、一種時間旅行の楽しみ。
僕がそう思うのは、塩野七生著「海の都の物語」を読んだ影響が大きい。
ヴェネツィアという1000年共和国の歴史と、現在のまるでフリーズしたような姿。
そこに「時間の亀裂」を越えて、いつの時代とは言えぬが、
時間の迷宮に迷い込んだ感がある。
これまで3回は、エアフラ便が冬の夕方5時過ぎ、マルコ・ポーロ空港に着陸。
ヴェネツィア本島の玄関口=ローマ広場・サンタ・ルチア駅から、
水上バスでホテルに向かう時間は
ちょうど、運河に夜のとばりが降りる頃。
月明かりの下、運河沿いの数百年変わらない建物の灯りを横目に
薄ら寒い運河を小さな船でホテルに向かう気持ちは
まさに、時間の「異界」(さながら黄泉の国)に踏み入る心地なのだ。
(夢レコの「夢」に通じるものがある)
TDLなどと同じ、テーマパークといえば確かにそうとも言えるだろう。
ただ、ここには歴史があり、今も続く生活がある。
では、カーニバル?、今年2月に知ったカーニバルの楽しみ方。
早朝、夜明け前のサンマルコ広場に行く!、
←は公式サイトから
そこには、寒く薄暗い中「マスケラ」達がどこからともなく現れ、
カメラマン達(ほとんどはプロ?)と、息のあったセッションを繰り返す。
朝の光が、彼女達を美しく照らし出すというわけである。
マスケラをただの仮装と思ってはイケない、彼女達は1年間準備をして
(ずいぶんお金もかかっているはず)
寒い中、その姿をさらすために実は世界中からやってきている。
(僕がこれまで見た本気モードのマスケラでは、フランス人が二組、ドイツ在住のアメリカ人、日本人など)
特に、夜明け前に現れる彼女達には、けなげな風情が漂い、
なにかしら「畏敬」の念すら感じさせられる。
今年2月に夜明けの出来事を知ったのは、ヴェネツィアを発つ朝。
今年一番の傑作写真を一枚、撮らせていただいたが、
「もっと撮りたい、もっと見たい。」これが僕の動機だ。
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